凡人の凌ぎ方─千葉大学飛び級入試対策─
おはようございます。いま朝の4時です。こんな大学生にならないでくれ............
今回は千葉大学先進科学プログラム、いわゆる"飛び級入試"の対策について書こうと思います。元々「こんなん受ける奴誰もおらへんやろ」ぐらいのつもりで放置していたのですが、実のところ現在同級生は3人居ますし、受験者も何故か急増していました。今年もTwitter上で志願者を見掛けたり見掛けなかったりした為、筆を持った次第です。
何を隠そうこの入試、やたらと情報量が少ないです。入学者がナニをやってるのか、その後の進路についてなどはそこそこ得るものがあるのですが、肝心かなめの入試内容については殆どネットに転がっていない。先輩方も何も書かれていないようですが、べつに止められている訳でもないので私が書けるだけのことを書いておきます。
↑以前も体験記のようなものを書いたのですが、フワフワしていて内容が薄いので今回はより詰めた事について書いていきます。
・出願まで
私が飛び入学の受験を決意したのは2019年9月です。というのも、家庭の云々で高校を中退して半年ほっつき回り「そろそろ就職とか考えて高認(=高卒認定試験)でも取るかァ」と手に取ったパンフレットに、飛び級入試についての記載があったためです。受かれば無職から17歳大学生、落ちれば求職という軽い気持ちで出願することにしました。みんなもっとアツい気持ちで受けてくれ。
タイトルに「凡人の凌ぎ方」などと書きましたが、"普通の無職が"”この時期から””このモチベーションで”目指してもギリギリ何とかなるということは力説しておきたいです。
出願に際して志望理由書、志望理由書2(何?)、研究したいことについての論述が合計4500字程課せられます。結構な分量ですが、これをスラスラ書けるとかなりいい兆候かなという感じはします。書けなくても大丈夫。捻り出しましょう
私はメインに生成文法を据えたうえで言語ゲーム、経済学、ラテン語、アナキズムなど好きなものをいっぱい書き、志望理由は上で挙げたような「やけっぱち」であることをそのまま述べました。べつに御託を並べなくてもいい気はします。あと余裕を持って郵送しましょう。
・対策(二次試験)
千葉大学の飛び級入試には3種類あり、独自に長時間の筆記課題と面接を課す方式Ⅰ、二次試験を一般受験者と共に受験し足切りを突破した人が面接(+論述)に臨む方式Ⅱ、高3の9月からの入学を目指す方式Ⅲがあります。私が受験したのは文学部(方式Ⅱ)なので、その事について書いていきます。他の学部の方式Ⅱも概ね同じなのでご心配なく。方式Ⅰ、同級生が書いてくれんかなぁ............
受験を決めたので試しに河合塾マーク模試を受けてみたんですが、英語192、国語186、数学50みたいな感じでした。他は惨憺たるスコアなので載せません照
この時点で数学の対策は諦めました。今だから言えるのですが、飛び級における二次試験は「耐え」であり、スコアが合否そのものに関わってくるセンター試験(今は共通テストですね)とは毛並みが違います。なので、得意科目に全振りして足切り、すなわち一般合格者の最低点あたりを越えに行くという選択が出来ます。苦手科目を基礎から高3レベルまで埋め直す余裕が無ければ尚更、得意を伸ばすことに尽力すべきです。
私は英語の勉強に「英文読解の透視図(研究社)」、「やっておきたい英語長文1000(河合塾)」、「標準英文問題精講(旺文社)」、あと効果があったか分かりませんがセンター過去問の早解き(リスニング以外を2、30分で解く)などをやっていました。国語は対策がよく分からなかったので「古文の読解(小西甚一、ちくま学芸文庫)」を読んだりしていました。数学は過去問を通しで解くときにやっただけです。諦めてたので
基本的には巷に出ている千葉大学対策などに振り回されず、得意科目の地力をただただ伸ばして逃げ切る方針が良いんじゃないかと思います。勿論、高2の時点で満遍なく戦えるならそれが何よりですが。私もそれになりたかった............
・当日
やっぱり殺気が違います。私は辞めたのでイマイチ分かりませんが、2年間高校に通ってからいきなりあそこに放り込まれたら中々怖いんじゃないかと思います。敢えてアドバイスするならば「自分は特殊入試である」という意識を持つことです。自意識過剰やイキリは良くありませんが、ちょっと周りと違うなぁぐらいの心積もりで居ると幾分楽かもしれません。
・対策(論述・面接)
一次選抜、すなわち二次試験(これややこしいので嫌いです)を突破すると二次選抜の面接です。ここからが本番。文学部は加えて論述も課されるので、これについても述べておきます。
時系列的な感じで書いてきましたが、一次選抜が終わってから二次選抜の対策を始めていては当然ダメです。そもそも専攻したい分野の基礎知識と思考力を問うてくるので、対策というものが明確に存在するのかどうか。私は生成文法のテキストや論文に目を通して整理し、やりたいことについて纏めました。(小説などではなく)お堅い方面で好きな本があれば読み返すのもいいかもしれません。たぶん訊かれます。私の場合は「共同幻想論(吉本隆明)」と「相互扶助論(クロポトキン)」でした。
面接で第一に、そして何よりも注意しなければならないのは、面接官の数です。8人。8人?本当に何?あといわゆる面接対策は全然意味無いです。定型っぽいのは最初の志望理由について述べるところだけで、そこからは教授間の雑談になったり、突然関係の無い分野の話を振られたり、甘い所を複数人で詰められたりとまぁとにかくすごいです。45分頑張って下さい。ちなみにノれると滅茶苦茶楽しいです
話が前後しますが文学部の論述について。面接の前に行われ、課題文や対象となる表を見て問題に答えます。若干分量が多いのと、文字数が指定されていないのでディテールはあまり気にせずドシドシ書きましょう。出題傾向はコロコロ変わっており、また一次選抜の突破者が居た年しか問題が公開されないため過去問に乏しいです。時間が有り余っているのであれば慶應SFCの論述を解くと良い事がある気もしますが、正直何もしなくて大丈夫です。アタマと熱意次第なので。
論述と面接の間にはそこそこ休憩時間がありますが、記述の不備に思いを馳せたりしてはいけません。面接で書いた内容について詳しく訊かれる為論点を纏める必要はありますが、それ以上は止めときましょう。インターネットをして過ごすといいです
・さいごに
二次選抜が終わってから発表までは、本当に苦しいです。私も合格が近づくにつれ、軽い気持ちが一転毎日震えが止まらなくなりました。が、受かれば本当に楽しい。コロナに阻まれたりもしましたが、今はヤバい人々に囲まれながら好きな学問を満喫しています。
たとえ実力不足でも、意欲があれば何だかんだ間に合うものです。何か質問があればTwitter(@analtax_anax)にでもお寄せ下さい。理学部2号館でお待ちしています。
それでは。
2020-11-09
眠かったはずなのにまた就寝のタイミングを逸した。何なんだろう。あまりにも暇だったので生キャラメルを錬成した(何?)が、普段冷蔵庫を杜撰に扱っているために冷やす段階で酷い目に遭った。MANAGE YOUR REFRIGERATOR.VOTE! これは箴言である。
そんなこんなで家事をしたり劣悪・インターネット(Twitterのことです)になっていたら日が昇った。今から気絶しようかなァとも一瞬思ったが、ここ最近色々と酷いので改心して大学に出向いた。偉業
眠いので取り敢えず研究室で死ぬ。昼飯も抜いたしだいぶアレだなぁとか思っていたら、労働の採用通知が来て生き返った なるか。人間に......
夜は友人とガザルでメシ。ウマいが無限にナンと水が出てくるのには参った。インド人ってこんなに食うんだろうか。今日は調子が良いので適当に労働のチュートリアル済ませて寝ようと思う。
2020-11-07
さっさと寝ようと思ったら鬱フェーズに突入した。オァーッ 秋葉原で約束があったので徹夜を試みるも、途中で気絶して起きたら午後1時でした。各位すみません
その後も体調が優れなかったので死体になっていたが、思い立って味噌ラーメン作ったら一発で生き返った。何だったんだろうアレ
夕方先輩と湯〜ねるに赴く。こっちはすっぽかさなかった。やっぱり温泉はいいですね。かなり人間の挙動に戻ったので帰宅してRustの勉強したりもした。本当におれ?明日は正しい起床をしたい。
2020-11-06
午前3時、勉強っぽいことをしていたが突然全身が駄目になったので近所の松屋に出向く。店員すまん。その後ちょっと散歩して家帰ったら卒倒した
運良く午前中に起きたので大学へ行ったが、結局研究室とゲーセンを往復して1日が終了した。顔面𝑺𝑶𝑼𝑵𝑫 𝑽𝑶𝑳𝑻𝑬𝑿になっちゃった。あーあ
稲毛で友人とメシを食ったが行き帰り歩いたのは正解かも。お陰で人間っぽくなった。帰宅したらまた気絶しそうになったのでこの文章を書いています。明日から頑張る。
宅の独り言
先日Twitterを徘徊していると、こんなつぶやきを発見。
前も話したかもだけど大谷翔平選手や藤井聡太棋士や芦田愛菜さんみたいなお化け遺伝子を持つ人たちの配偶者はもう国家プロジェクトとして国が専門家を集めて選定するべきなんじゃないかと思ってる。
— Yojiro Noda (@YojiNoda1) July 16, 2020
お父さんはそう思ってる。#個人の見解です
何?????????????
ド直球の優生学的主張である。本人はのちに冗談だと弁明しているし、その方向性で擁護している人もちらほら見掛けるが、まぁジョークには規範というものがあるだろう。しかし別に今回は、有名人のSNSの使い方や氏の人間性についてとやかく言いたい訳ではない。優生学そのものについて、少し考えてみたいのである。
優生学(eugenics)-人間集団の質的向上を目的に、優良な遺伝形質の保存、改善を研究する学問。ダーウィンの進化論の影響を受け、19世紀後半にゴールトンが提唱。
とある。このうち、劣った遺伝子の持ち主を生殖のフィールドから排除しようという「消極的優生学」が、結果的に歴史の惨禍を生んだと考えられる。
そんな訳で、現代において優生学はタブーの領域にある。確かに、優れた/劣った遺伝子という差別的発想も、生殖コントロールによって優位な個体を保存できるという手法も、イデオロギー的かつ似非科学的、進化論を拡大解釈したものに過ぎないと言わざるを得ないだろう。
しかし、一方で遺伝的、生得的な優劣、丸く言えば得手不得手が各々に存在するのも紛れもない事実だ。優生学は「個人間の遺伝的優劣」を前提に成り立つが、遺伝的優劣の存在を認可すること即ち優生学を支持すること、ではない。現代ではここが混同され、一緒くたに蓋をされている気がしてならないのだ。
遺伝の問題は微々たるものであり、全ては出会いと努力で決まる、と声を大にして語る人は大勢居る。だが、これはあくまで私見だが、そういう人間は大抵持つものを持って生まれてきたか偶然努力が当たったか、どちらにせよ成功者の側から自らの歩みを美化しているように思える。全てを経験的要因で語るのは、ともすれば遺伝よりも残酷な「環境の壁」を一部の人々に突き付けることになるし、第一努力で越えられない物は沢山あるだろう。
遺伝的に何かに秀でるとはどういうことか、その知見は社会の経済的運営にどのように寄与出来るか、今社会が抱える問題にどう斬り込めるかを、科学的かつ倫理の範囲で検討する──────これはタブーとしての"優生学"とは一線を画する。差別とイデオロギーを排した、純粋な思索。こうした丁々発止の議論を避け、蓋をし続けるうちに、上で挙げたツイートのような極端な発想が漏れ出てしまう。この事は他の社会問題、例えば障害者差別や男女の不平等などでも言えるのではないか。大きな事件や強い思想が出てくる度に対症療法を施すだけでは、何も進まない。
このまま窒息して堪るものか。